パナソニックの食器洗い乾燥機を使い始めて、ふと疑問が湧きました。
「食洗機への給水ホースをお湯側と水側どっちに繋いだ方がお得なんだろう?」と。
ということで、早速測って確認してみました!
計測はうちにあるパナソニックの食洗機「NP-TH4」で計測しました。

結論! 水の方がお得でした!
▼LPガスと電気の単価
うちは電気もガスもニチガスで契約しています。
計算使用する料金単価は2023年6月検針分の単価を利用しました。
電気・ガスいずれも使用量に応じて単価が段階的に変わっていきますが、今回はそれは無視して下記の料金で計算していきます。
LPガス・・・605円/m3
電気・・・・26.24円/kWh
※電気は燃料調整単価と再エネ賦課金を含んだ価格です。
電気とガスを比較しなければいけないので、LPガスの単価をkWhあたりの単価に変換します。
LPガス1m3分のエネルギーをkWhに換算すると「27.9kWh」になります。
ガス給湯器の場合、お湯を作る時にどうしても熱ロスが発生してしまうので、ガス給湯器に記載されているエネルギー消費効率を掛けます。
LPガス・1m3 = 27.9kWh × 82.8%(←うちのガス給湯器の消費効率)
LPガス・1m3 = 23.1kWh
上記の結果を基に、LPガス「1kWh換算あたりの単価」を算出します。
605円 ÷ 23.1kWh = 26.2円/kWh
電気・ガスとも料金単価を「kWhあたり」にすることができたので、
食洗機にガス給湯器で作ったお湯を供給する場合と、そのまま水を供給する場合の金額を比較していきます。
▼測定条件
今回の実験では乾燥運転なしで、食洗機で「洗浄運転のみ」を行なった場合で比較していきます。
なので、
水:食洗機の洗浄の消費電力量
湯:食洗機の洗浄の消費電力量 + ガス消費量(kWh換算)
での比較となります。
食洗機の消費電力量の測定はELPAの積算電力計「EC-05EB」を使いました。

測定日は7月下旬で、この日の蛇口から出る水道水の温度は「27.4℃」でした。
ガス給湯器は40℃の設定にします。
(温度計の実測で39.5℃でした)
水とガスの切り替えはガス給湯器の電源のオン・オフで切り替えました。
水で測定するときもガス給湯器内を水が通ってしまうので、ガス給湯器内の予熱の影響を受けによう、蛇口から出る水温が27.4℃戻るまで水を出しっぱなしにしてから測定をしました。
ガス給湯器で消費するガスの消費量については、水道水と給湯温度の温度差、それから食洗機から排出された水の量(=使用水量)を基に計算で求めました。
念のため排水される水の温度も測定し、食洗機庫内で水の昇温のためにどれくらいエネルギーが使われているかも確認してみました。
食洗機への供給温度と排水温度の温度差、それから排水量から、どれくらい食洗機庫内で水の昇温にエネルギーを使ったか算出しましたが、洗浄中の庫内からの放熱ロスは一切考慮していません。
洗浄中の食洗機を触ると温かいのでそこそこ放熱ロスがあるはずです。
あと、庫内での水の昇温は電気ヒーターを使っていると思われるので、熱変換効率については100%とします。
▼比較結果
結果は「水の方がお得でした」!!
「スピーディ」、「汚れレベル1」、「汚れレベル2」いずれの運転モードでも水を繋いだ方がお得でした。
(右下のピンクの欄が結果です)



ガス給湯器からお湯を供給してあげても食洗機の消費電力量はあまり減らないようです。
(同様に電気温水器やエコキュートからお湯を供給してもあまり消費電力量の削減になりません)
いずれの運転モードでも、金額差にして1回の運転あたり1円〜2円お湯に繋いだ方が高くなりました。
運転時間については、お湯を供給してあげた方が1分半〜3分ほど短くなりました。
(お湯に繋ぐと運転時間が短くなることは説明書に記載がありました)
ちなみに水道の水温が低い冬場(水温10℃)でお湯を供給した場合は、
金額差は2円〜3円高くなり、運転時間は5〜7円短くなりました。

結論! 水に繋いだ方がお得!