最後にポルシェ 718ケイマンGT4を運転して感じたことを書いていきます。
今回は運転して感じたことだけを書くので、外装と内装については下記リンクよりお願いします。
運転中のことなので画像はありません。
内装・外装で使った画像を使い回していきます。
▼運転して感じたこと
1.「400馬力超え」のハイパフォーマンスカーとは思えないほどの扱いやすさ
まず感じたのが、400hp超えのハイパフォーマンカーとは思えないほど「すごくコントローラブルで扱いやすい」ということです!
アクセルも踏み込みに対しての出力の出方がとてもリニアで交通の流れに乗るのがとても楽でした。
エンジンのレスポンスが良くて回転落ちも俊敏なのですが、高回転からの急なアクセルオフでも減速のショックがマイルドで、アクセルオフ時も姿勢が乱れにくそうでした。
(「アクセルを抜いた瞬間のショック」だけ角が丸められている印象で、エンジンブレーキが弱いわけではありません)
クラッチの接続も唐突に繋がる感じではなく、半クラがとてもわかりやすかったです。
クラッチペダルの重さも特に重いということもありません。
しかもアクセルを煽らずにクラッチだけで発進しようとすると自動で少しだけ回転数を上げてくれます。
(それでも雑に繋ぐとエンストしてしまいます)
エンストしてしまった時は、キーをひねらずともクラッチを踏み込むだけでエンジンが始動してくれるのでとても安心です。
また、一般的なMT車に比べて1速がとてもハイギヤードで驚きました。
普通のMT車だと1速はほとんどスタート用というか、発進した瞬間すぐに2速に変速すると思いますが、ケイマンGT4は1速の2〜3千回転である程度速度を乗せることができます。
エンジンがトルクフルだという自信がギア比に表れていますね。
2.乗り心地
サスペンションはスポーティな見た目に反して突き上げはまったくひどくないです。
昔のスポーツカーを体験したことがある方なら乗り心地の良さに驚くと思います。
ただ、脳天を突き抜けるような突き上げはないですが、左右にはめちゃくちゃ揺さぶられます。
PASMのオン・オフに関わらず上記の印象は変わりませんでした。

4.ブレーキ
ブレーキは完全に圧力(踏力)で調整するタイプです。
一般的な車のようなストロークした後にググッと固くなっていく感じではなく、はじめから硬いゴムを踏むようなガチッとしたフィーリングでした。
レーシングカーのブレーキは硬いゴムのようでほとんどストロークがないらしいので、同じ傾向のフィーリングに設定されていのかもしれません。
しっかり踏まないと思った制動が得られず、最初は戸惑いましたが、踏力に対して制動がリニアなのでとても扱いやすかったです。
5.視界
フロントウィンドウは縦の幅が狭くてスポーティな印象ですが、不思議と視界が開けて運転しやすいです。
後方視界はそれほど良くはありませんが、合流や巻き込み確認で「ピラーが邪魔だ!」と思うこともなかったです。
バックカメラは必須だと思います。
バックカメラ無しだとリアディフューザーが車止めに当たってしまいます。
6.車幅感覚
運転しやすいことも相まって、不思議と車幅が小さく感じます。
左折時にはもっと内側に寄れそうな気にさせるので、内輪差で思ったより内側に行くことがあって驚きました。
また、フロントリップが低いということもついつい忘れてしまいそうでした。
運転のしやすさがいい意味で乗用車だとも思わせてくれます。
7.まとめ
上記で角が丸いと表現しましたが、決して緩いとかぬるいということではないです。
ドライバーに不要な不快感を与えないよう、「エンジニアリングとしてきっちり調整されている」という印象です。
先入観で911がジェントル、ケイマンはヤンチャというイメージがありましたが、ケイマンGT4の乗り味は決してヤンチャではなく、
よく調整された「大人のスポーツカー」だと感じました。

▼ワインディング
箱根のターンパイクから国道1号線を走ってみました。
もちろん無謀な運転はしていません。
前後に車もいたのであくまで流れに乗った走りです。
まず驚いたのが、かつて体感したことのない「オンザレール感」でした。
誤解を恐れずに言うと、「まさに電車を運転しているかのよう」な感覚でした(電車は運転したことないけど笑)
ステアリングを切ると今まで体感したことがないほど「ビシッ」とした姿勢と手応えで曲がっていきます。
そのうえ鼻先がどっちを向いているのか、これからどっちに向かおうとしているのかが凄くわかりやすかったです。
ステアリングの反力から「これからこっちの方に、これくらい動きますよ〜」と教えてくれます。
そう、「車が教えてくれる感じがするんです!」
そのおかげでこっちも「了解〜」って感じで修正舵がめちゃくちゃ当てやすかったです。
ステアリングは小径かつ遊びが少ないのですが、決して過敏や神経質ということはなかったです。
以前NDロードスターをお借りした時は、カーブの半径に対してステアリングを切り過ぎてしまうことが多々ありましたが、ケイマンGT4はカーブに沿った適切な舵角をとても当てやすかったです。
また、同じ2ドアクーペですがNDロードスターよりもノーズが短い感じがして運転がしやすかったです。
ロードスターと比べてみると、ケイマンの方がホイールベース間では着座位置がより前にあるのでそう感じるのだと思います。


あと、姿勢が終始フラットでロールが少ないので、「車体のロールをコントロールしながら滑らかに駆け抜ける」という楽しみ方には向いていないかもしれません。
やっぱり主戦場はワインディングよりもサーキットだと思いました。
たしかにオンザレール感が強くて車に乗せられてる感はあるけれども、すごく乗りやすさもあるので「自然に運転できる」という言葉がぴったりだと感じました。
運転していてとても体に馴染む気がしたので、「ポルシェを着る」という言葉の意味が少し垣間見えた気がしました。
たー坊は電動パワステが嫌いで、この車もたしかに電動パワステのフィーリングなのですが、「電動パワステと油圧パワステと情報の返し方が違うだけ」と教えてくれた気がしました。
このケイマンGT4に乗ったおかげで他の電動パワステの車も嫌いじゃなくなりました!
▼高速道路
新東名の120km区間を含め、高速道路も走行してきました。
直進安定性は「めちゃくちゃ高い」です。
速度が高くても一切の不安感が無いので、普通の車より速度感が遅く感じました。
また、フル加速での加速も凄まじいですが、安定感があって回転数の上がり方とトルクの出方が自然なので「体感の恐怖感は少ない」んです。
恐怖感は200馬力くらいのターボ車の方が怖かったですね。
ケイマンGT4は、加速したあとに景色の流れ方を思い返して「実はとんでもない加速をしていたんだ」と怖くなる感じでした。
高速道路でのハンドリングはワインディングと同じように、緩いカーブもきついカーブも舵角が「ビシッ」と決まります。
あと、トルクフルなので追い越しなどはギヤが6速のままでも安心して加速することができました!
オートブリッピングは本当に凄かったです!
ギア変更からクラッチミート完了まで回転数を合わせ続けてくれるので、本当にシフトショックがなくなります。
オートブリッピングに合わせてテンポよく変速しなければいけないと思っていましたが、クラッチミート完了まで回転数を合わせ続けてくれるので自分のリズムでゆっくり変速しても大丈夫でした。
オートブリッピングに頼ると自分の腕は落ちてしまいますが、車両の価格や駆動系への負担を考えるとオートブリッピングオンのままで乗るのもひとつだな思いました。
▼サウンド
ミッドシップエンジンレイアウトなので当然エンジン音が後ろから聞こえてきます。
以前、素のケイマンに乗った時はあんまり後ろから聞こえることを意識しませんでしたが、GT4ははっきりと後ろから聞こえると認識できます。
エンジン音の他にギアの音など色々なメカニカルノイズが聞こえてきます。
しかし、決してうるさくはないです。
色々な音は聞こえてくるけれど、それぞれ音量自体はそれほど大きくないので「運転手は」不快ではないと思います。
単純に遮音性が悪いということではなく、不快感を感じないように演出として調律されている感じがしました。
でも、高速道路では声を張らないと会話が難しいレベルになるので、長距離巡航ではさすがに疲労感につながりそうです。
車が趣味じゃない人を乗せて旅行するは絶対嫌がると思います。
高速巡航中の音を、もっとも悪い例えで言うならば「ボイラー機械室にいるような感じ」です。
運転してる本人としてはすごく楽しいんですけどねぇ。
運転中に車内で聞こえるエグゾーストノートは、うるさいと言うより「勇ましい」と感じました。
実は自分、車好きではありますが、排気音が苦手だったりします。
昔、社外マフラーを付けた人の車で酔ったこともあるし自分の愛車のマフラーを交換をした時も音が不快ですぐに戻してしまいました。
そんな自分がケイマンGT4でアクセルを踏み込んでみると「人生で初めてエグゾーストノートが心地よい」と感じることができました。
ケイマンGT4はまさに「エンジンサウンドに包まれる快感」を感じさせてくれました。
サウンドで唯一ネガな部分があるとすれば、気筒休止です。
気筒休止中は明らかに「ボー」という音が加わります。
はじめ路肩の白線の凸凹を踏んでるのかと思いました。
それくらい「ボー」という音が聞こえてきます。
あ、あとタイヤハウス内に砂利を巻き上げる音も結構な頻度で聞こえてきますね。
ちなみにスマホの騒音計アプリで高速巡航中の騒音値を測定したところ100km/h巡行で95〜99dBくらいでした。
エンジン始動時に一瞬空ぶかしが入るという演出つきですが、これはオンオフを切り替えたいですね。
夜の住宅街でエンジンを掛けると音量が大き過ぎてこっちが冷や汗をかいてしまいます。
車高もそうですが、サウンドも乗る場所を選ぶ車です。
乗っているときはめちゃくちゃ気持ちいいんですけどね。
▼まとめ
たった1日だったので感じられることも限定的だったと思いますが、たくさんの感動を与えてくれる素晴らしい車でした。
以前に素のケイマンと991に乗ったこともありますが、今回初めて「次元の違う車に乗った」と感じました。
それだけポルシェとしては「GT4」というグレードに特別な味付けをしていると言うことですね!
軽量な車両でありながら、まるで大型トラックのようなとてつもないエネルギーの車を運転しているような気にさせてくれました。
乗っていてとても楽しいけど、「日常の足」という側面を兼ねる場合はGT4じゃない方がいいかもしれませんね。
車高が低くて入るお店が限定され過ぎてしまうことや、排気音が爆音過ぎるなど、気持ちよく乗れる場所が限られているかと思います。
自分の中では、「運転できるアトラクション」という言葉がしっくりきます。
運転はしやすいけど、決して日常の足ではない、「走ることが目的の紳士の遊び道具」と感じました。

ということで感じたことをお伝えできればと思って少しネガっぽいことも書きましたが、自分としてはこの車のことは大好きです。
素のケイマンと比べてみて「これじゃなくてもいいかな」と思いたかったけど、結果として「これじゃなきゃヤダ!」と思うことになりました笑
NDロードスターを試乗した時はあんまり好みではなく、「世間で絶賛されている車が好きじゃないなんて、実は自分はスポーツカーが好きじゃないんだろうか」なんて思ったりもしましたが、ケイマンGT4に乗って「やっぱりスポーツカーが大好きだ」と改めて認識させてもらうことができました。
たしかに高性能過ぎて乗せられてる感もしますが、手に余る高性能車を体験して、それに飽きたらほどよい性能の運転が楽しい車に行くという流れもいいかもしれません。
現状購入できる資金の目処は立っていませんが、ケイマンGT4を人生の目標に据えて本気で頑張ろうと思えました!
最後まで読んでくださり、ありがとうございました。