パナソニック衣類乾燥除湿機F-YHVX90の使用感
パナソニックの衣類乾燥除湿機「F-YHVX90」を買ったので使ってみた感じを簡単に紹介します。ただ、衣類乾燥の機能しか使っていないのでレビューというより使った感じの紹介程度にとどめておきます。
この機種を選んだ理由
選んだ理由を語るには使用している環境を説明した方が早いと思うので合わせて説明していきます。
【環境】洗濯物を干す部屋が常に人がいる部屋ではない
👉【要望】冬場つねに暖房がかかる部屋ではないのでデシカント方式の機種がいい
【環境】一戸建にルームシェアで住んでいるので電気代を増やして同居人に迷惑掛けたくない
👉【要望】消費電力の低いコンプレッサー方式の機種がいい
↓ざっくり除湿方式を説明↓
デシカント方式 | 消費電力が大きいが室温が低くても除湿してくれる |
コンプレッサー方式 | 消費電力は小さく除湿力が高い。ただし室温が低いと除湿力がかなり落ちる |
【環境】リビング(=共用スペース)で干させてもらってるので省スペースで収めたい
👉【要望】できるだけコンパクトな機種がいい
以上のことからコンプレッサー方式とデシカント方式を併せ持ったハイブリット方式かつコンパクト機種である「F-YHVX90」一択だったというわけです。
使ってみた感じはどうか?
結論から言うとあまり満足していないです😂
1人分の洗濯物しか干していないのに乾くまで結構時間が掛かります。(冬場で6時間以上)
あと、風が弱く感じます。
もう少し詳細に説明していきます。
除湿力が弱い
10畳ほどのリビングで使っているせいもあるかもしれませんが、衣類を乾燥する能力が弱く感じます。
1人分の洗濯物にもかかわらず冬場は「標準モード」で6時間運転しても乾いていないことが多いです。
運転タイマーは「2時間」「4時間」「6時間」の3つから選ぶことになるので、いつも6時間タイマー停止後にもう一回
時間タイマーで運転しています。夏なら6時間タイマーで完全に乾くと思います。
ちなみに運転タイマーをセットしない場合は「エコナビ運転」になり、湿度を検知して自動で運転が停止します。
そして残念ながら「エコナビ運転」で自動停止した場合、洗濯物が乾いていないことがほとんどです。
エコナビ運転を切ることもできて、その場合は湿度検知による自動停止はしなくなります。(切り忘れ防止で24時間で自動停止します)
ただ、除湿力が低いと感じるのは自分が過去に使った機種がこれより大型の機種だったということもあるかもしれません。それらの機種との対比で除湿力が弱く感じるのかもしれません。
風が弱い、そしてうるさい
コンパクトな機種なので仕方ないですが、とにかく風が弱いと感じます。
風が弱いので手前の洗濯物に遮られて奥の方には風が届きにくいです。
そして風が弱い割に風切り音は大きく感じます。
また、コンプレッサーを搭載しているので仕方ないですが、コンプレッサーの振動が床面に伝わって響きます。この辺はコンプレッサー式ならどの機種にも言えるし、設置する床の剛性によるところもあります。
自分が住んでいるところは古いこともあって床がやわいです。
うーん、約4.6万円も出して購入しましたがもっと良い選択肢があったのではないかと考えてしまいます。
風が弱いのは工夫で乗り切る
風が弱いこともあって、高い位置に干してあるものや手前の洗濯物に遮られるものは乾きにくいです。
上述のとおり冬場の室温10℃未満の環境では6時間掛けても乾いていないことも多いです。
(10畳のリビングで使用していることが影響しているかもしれません)
製品仕様には風速分布図も載せて欲しいですね。
ただ、除湿力がないわけではないので、吹出口直近の風が当たり続ける部分は2時間未満で乾きます。
なので、
1.手前の乾いたものから取り込む
2.しばらくしたら洗濯物の向きを逆にする
3.タオル等はできるだけ広げて干す
などの工夫によってうまく乾かすことができます。
洗濯物同士の干す間隔も重要で、間隔が狭くて洗濯物同士が接していると一気に乾きにくくなります。
まぁ結局寝る前に干すので6時間タイマー+起床後に追加で2時間タイマーで乾かすことも多いですけど。
あと、コンパクトで背の低い機種ですが、当然ながら背面の吹出口より低い位置に洗濯物があると風が当たらなくて乾きにくいです。
吹出口はだいたい床面から30cmくらいです。
自分の場合はバスタオルを床面近くまで垂らして干しているので下の方が乾きにくいです。
乾きにくいと言っても時間を掛ければちゃんと乾きますよ。
使っている物干しはアイリスオーヤマのものです。
この辺は使う人の環境によりますね。
「風が弱いなら扇風機で風を足せばいいんじゃね!?」と思って実験で風が届きづらい奥の方に扇風機で風を当ててみましたが、残念ながらあんまり効果はなかったです。
やはり除湿機から出る「乾燥した風」を洗濯物に当てることが大切なんだと実感。
消費電力を計測してみました
どのくらい電気代が掛かるのか気になったので電力計で2時間運転時の消費電力量を計測してみました。
温度や湿度など環境によって変わるので一概には言えませんが参考になると幸いです。
計測したのは衣類乾燥モードの「標準」と「速乾」です。
参考に能力2.8kWのエアコンの暖房運転の消費電力も記載します。
計測は2月下旬で室温は10℃くらいです。
【計測対象】 | 【消費電力量】 |
衣類乾燥「標準」2時間運転 | 0.42kWh |
衣類乾燥「速乾」2時間運転 | 1.09kWh |
(参考)2.8kWエアコン暖房2時間運転(設定温度23℃) | 1.52kWh |
比べてみると「速乾」の消費電力量が約2.6倍大きいことがわかります。
速乾で乾燥時間が2.6倍短くなるわけではないですが、どうしても次の朝から使いたい洗濯物があるときは使っています
ちなみに運転中の最大消費電力は510Wくらいでした。
運転時の騒音を計測
運転中の騒音値をスマホアプリで計測してみました。
計測した結果、大体70db前後でした。
床が響きやすい材質だと振動音の分、測定値よりも体感でうるさく感じます。
振動音に関しては本体の下に防振ゴムとジョイントマットを敷くと軽減されました。
キャスターで移動できなくなってちょっと面倒ですが、移動はジョイントマットごとひきずって動かしています。
吹き出しルーバーの角度
吹出口ルーバーの首振りの可動範囲は「下方向」「上方向」「全方向」の3つから選ぶことができます。
「下方向」:水平(真後)〜斜め後ろまで。
「上方向」:斜め後ろ〜斜め前まで。
「全方向」:水平(真後)〜斜め前まで。
洗濯物の前に除湿機を置く場合は「下方向」、洗濯物の下に除湿機を置く場合は「上方向」または「全方向」を使うことになると思います。
希望を言うと稼働範囲の上端と下端をメモリーできるとめちゃくちゃありがたいです。
洗濯物がないところにルーバーが向いても意味ないですからね。
どんな人におすすめか
ということで使ってみた体感から総括して、パナソニックのハイブリット式コンパクト除湿機がどんな人におすすめか考えてみました。
【おすすめな人】
■エアコンがついていない1〜2畳くらいのランドリールームに干す人
👉コンパクト機種でも十分に室全体を除湿できる場合
■短時間の乾燥が必要でない人
👉干した次の日に洗濯物が必要でない
👉洗濯洗剤・柔軟剤で生乾き対策をしっかりしている
※ただし省エネ性を無視して「速乾」を使えば大丈夫な可能性あり
■高さ方向にあまりスペースが取れない人
👉干す場所が狭くて縦方向に展開して洗濯物を干す必要がある場合
【おすすめでない人】
■エアコン設置済みかつ常時過ごしている部屋で干す人
👉エアコンの前に干すことができれば夏も冬も除湿機そのものが不要
※中間期はエアコンのランドリーモード等で除湿
■干す部屋が広くて部屋全体を十分に除湿できない人
👉仕様の部屋除湿の「除湿可能面積の目安」より部屋が大きい場合
■国産大手メーカーにこだわらない人
👉Amazonで売ってるマイナーメーカーの除湿機ならより安い金額でコンプレッサー方式とデシカント方式の機種を1台づつ買える
まとめ
いかがだったでしょうか?
今回自分のニーズにピッタリだと思ってパナソニックのハイブリット式コンパクト衣類乾燥除湿機「F-YHVX90」を購入してみましたが奮わぬ結果となりました。
ただ、衣類乾燥除湿機としてはまぁまぁ使えていますし、不満点はすべて「値段が高い割に」という枕詞がつくかもしれません。
もしまた衣類乾燥除湿機を買うことがあれば、リビング干しならもう少し大型のコンプレッサー式の除湿機を買いますね。
ではでは。