ポルシェ 718 Cayman GT4 試乗記(運転)
Anycaで憧れだったポルシェ 718ケイマンGT4を1日お借りし、試乗させていただきました🥰
車好きとして稚拙ながらレビューしてみたいと思います。
前回、前々回は内装と外装を見てきたので、今回は運転して感じたことを書いていきます!
運転中のことなので画像はありません🙏
内装・外装で使った画像をポロポロ使い回していきます。
それでは、いってみましょ〜!
めちゃくちゃ乗りやすい
まず感じたのが、400hp超えのハイパフォーマンカーなのに全然ピーキーじゃなく、すごくコントローラブルで乗りやすいということです!
アクセルの踏み込みに対しての出力の出方がとても自然で、交通の流れに沿って運転することがとても楽ちんでした😇
エンジンのレスポンスがとても良く、回転落ちも俊敏なのですが、
高回転域での急なアクセルオフでも減速ショックの角が丸く、ハイペースで走っている時に急にアクセルを抜いてしまっても姿勢が乱れにくそうだなと感じました。
角が丸いのはアクセルオフ時のショックだけではなく、ステアリングインフォメーション、サスペンションの突き上げ、クラッチの接続感も角が丸められている印象です。
ステアリングインフォメーションは余計なざらつきがなく、どの情報を伝えるべきか、よく取捨選択・調整がされている感じがします。
サスペンションはスポーティな見た目に反して突き上げはまったくひどくないです。
2000年代前半のスポーツカーを体験したことがある方なら乗り心地の良さに驚くと思います。
(この辺の体感は今まで乗ってきた車種に影響されますね)
乗り心地がいいと言っても脳天を突き抜けるような突き上げ感が皆無という意味です。左右にはめちゃくちゃ揺さぶられます🥰
PASMのオン・オフに関わらず上記の印象は変わりませんでした。
クラッチの接続も唐突ではなく、半クラもとてもわかりやすいです。
ペダルの重さも特別重いということもないのでスタートはとても簡単です。
しかもゼロ発進のクラッチミート時には、アクセルを煽らない場合にも少しだけ回転数を上げる制御をしてくれるようです。
それでも雑に繋いでしまうとやっぱりエンストはしますね(2、3回エンストしました)。
エンストしてもクラッチを踏めば自動でエンジンを始動してくれるので安心です。
クラッチの話ついでにギヤ比の話をすると、一般的なMT車に比べて1速がとてもロングだったことに驚きました。普通のMT車だと1速はほとんどスタート用というか、発進した瞬間すぐに2速に変速すると思いますが、ケイマンGT4は1速の2〜3千回転である程度速度を乗せることができます。
軽量&トルクフルである自信がギヤ比に表れていますね🥰
ブレーキは完全に圧力(踏力)で調整するタイプです。
一般的な車のような、初期のストロークの後にググッと固くなっていく感じではなく、はじめから硬いゴムを踏むようなガチッとしたフィーリングでした。
レーシングカーのブレーキは硬いゴムのようでほとんどストロークがないと聞いたことがあったので、同じ傾向のフィーリングに設定されていて感動しました。
しっかり踏まないと思った制動が得られず、最初は戸惑いましたが、踏力にリニアなのでとても扱いやすかったです。
フロントウィンドウは縦幅が狭くてスポーティな印象ですが、不思議と視界が開けて運転しやすいです。
後方視界はそれほど良くありませんが、合流や巻き込み確認で「ピラー邪魔!」と思うこともなかったので斜め後方の視界は問題ないと思います。
バックする際はバックカメラ必須と思います。バックカメラなしで車止めにディフューザーを当てずに止めるのは至難の業ですね。
また、運転しやすいことも相まって、不思議と車幅が小さく感じ、フロントリップが低いこともついつい忘れてしまいそうでした。
左折時にも内側に寄れそうな気にさせるので内輪差で思ったより内側に行くことがあって驚いたり、フロントリップのことを忘れて普通にコンビニなども入ってしまいそうでした。(もちろんどこも擦っていません)
運転していて明らかにスポーツカーなのですが、運転のしやすさがいい意味で乗用車だとも思わせてくれますね。
あ、上記で角が丸いと表現しましたが、決して緩いとかぬるいということではないです。
ドライバーに不要な不快感を与えないよう、「エンジニアリングとしてきっちり調整されている」という印象です。
なんとなく先入観で911がジェントル、ケイマンがヤンチャというイメージがありましたが、ケイマンGT4の乗り味もよく調整されている「大人のスポーツカー」だと感じました。
ワインディング
箱根のターンパイクから国道1号線を走ってきました。
もちろん無謀な運転はしていません。前後に車もいたのであくまで流れに乗った走りです。
まず驚いたのが、かつて体感したことのない「オンザレール感」でした。
誤解を恐れずに言うと、「まさに電車を運転しているかのよう」でした(電車は運転したことないけど笑)
ステアリングを切ると今まで体感したことがないほど「ビシッ」と曲がっていきます。
しかも鼻先がどっちを向いているのか、これからどっちに向かうのかが凄くわかりやすいです。
ステアリングの反力から「これからこっちの方にこれくらい動きますよ〜」と教えてくれます。
そう、「車が教えてくれる感じがするんです!」
そのおかげでこっちも「了解〜」って感じで修正舵がめちゃくちゃ当てやすいです。
自分は電動パワステにアンチで、この車もたしかに電動パワステの感触なのですが、「電動パワステは油圧パワステと情報の返し方が違うだけ」と言うことを教えてくれた気がしました!
そして、なんとこの体験によって自分の電動パワステに対する価値観が一変し、他の電動パワステの車も嫌いじゃなくなりました!GT4素晴らし〜😍
ステアリングは小径かつ遊びが少ないのですが、決して過敏や神経質ということはなかったです。
以前NDロードスターをお借りした時は、カーブの半径よりステアリングを切り過ぎてしまって修正舵を当てることが多々ありましたが、ケイマンGT4はカーブに沿った適切な舵角をとても当てやすかったです。
そして、同じ2ドアクーペですが、NDロードスターより長いノーズを振り回している感が少なくて運転がしやすかったです。
たしかにロードスターと比べてみると、ケイマンの方が着座位置がホイールベースの中心に近いですね。
あと、姿勢が終始フラットなので、S字のカーブで「車体のロールをコントロールしながら滑らかに駆け抜ける」という楽しみ方には向いていないかもしれませんね。
やっぱり主戦場はワインディングよりサーキットだと思いました。
たしかにオンザレール感が強くて車に乗せられてる感はあるけれども、すごく乗りやすさもあるので「自然に運転できる」という言葉がぴったりだと感じました。
運転していてとても体に馴染む気がしたので、「ポルシェを着る」という言葉の意味が少し垣間見えた気がしました。
高速道路
新東名の120km区間を含め、高速道路も走行してきました。
直進安定性は「めちゃくちゃ高い」です。
速度が高くても一切の不安感が無いので、普通の車より速度感が遅く感じました。
また、フル加速での加速も凄まじいですが、安定感があり、回転数の上がり方とトルクの出方が自然なので「体感の恐怖感は少ない」んです。
恐怖感で言うと200馬力くらいのターボ車の方が怖いですね。
ケイマンGT4は、あとから景色の流れ方を思い返して「実はとんでもない加速をしていたんだ」と怖くなる感じでした(^^;
ハンドリングについてもワインディングと同じように、緩いカーブもきついカーブも舵角が「ビシッ」と決まります。
あと、トルクフルなので追い越しなどはギヤが6速のままでも安心して加速することができました!
オートブリッピングは本当に凄かったです!
ギア変更からクラッチミート完了まで回転数を合わせ続けてくれるので、本当にシフトショックがなくなります!
以前MTのインプレッサに乗っていた時は回転数合わせを楽しんで練習していましたが、ケイマンGT4は車両の価格とエンジンや駆動系への負担を考えると、自分が所有したらオートブリッピングはオンのままで乗るだろうなと思いました。
サウンド
運転中は一般的な車と違い、エンジン音が後ろから聞こえてきます。
以前素のケイマンに乗った時はあんまり後ろから聞こえることを意識しませんでしたが、GT4ははっきりと後ろから聞こえると認識できます。
また、エンジン音の他にギアの音など色々とメカニカルな音が聞こえてきます。
しかし、決してうるさくはないです。色々な音は聞こえてくるけれど、それぞれ音量自体はそれほど大きくないので「運転手は」不快ではないと思います。不快に感じないようによく調律されている感じがして感動すら覚えました。
でも、高速道路では声を張らないと会話が難しいレベルになるので、長距離巡航でこの音はさすがに疲労感につながりそうだなと思いました。
車が趣味じゃない人を乗せての旅行は絶対嫌がると思います😂
高速巡航中の音を、もっとも悪い例えで言うと「まるでボイラー機械室にいるような感じ」です。
運転手はすごく楽しいんですけどねぇ。
運転中の車内でのエグゾーストノートは、うるさいと言うより「勇ましい」という感じました。
その印象はスポーツエグゾーストをオンにしても変わりませんでした。
スポエグオンで音量は少し大きくなりますが、あくまで「勇ましい」と感じました。
高速道路のトンネルでギアを落として踏み込んでみましたが、「人生で初めてエグゾーストノートが心地よい」と感じました🥹
実は自分、車好きではありますが、排気音が苦手だったりします。
昔、社外マフラーを付けた人の車で酔ったこともあるし、自分のインプレッサ(GGA)にGDB用の純正マフラーを付けたときも音が不快ですぐに戻してしまいました。
ケイマンGT4はまさに「サウンドに包まれる快感」を感じさせてくれました🏆
唯一ネガな部分があるとすれば、気筒休止中に明らかに「ボー」という音が加わることです。
気筒休止だと気付いてないときは、路肩の車線逸脱防止の凸凹を踏んでるのかと思いました。
あともう一つだけネガを上げるとすると、タイヤハウス内に砂利を巻き上げる音は結構な頻度で聞こえてきますね。
ちなみにスマホの騒音計アプリで高速巡航中の騒音値を測定したところ、100km/h巡行で95〜99dBくらいでした。(dB-C)
運転中は大絶賛だったエグゾーストノートですが、ひとたび周囲から見れば騒音以外の何者でもありません😅
夜の住宅街でエンジンを掛けると近所迷惑過ぎて泣きたくなりました💧
人に気を使い過ぎてしまう自分みたいな体質の人間には心臓に悪いですね。
しかもエンジン始動時には一瞬空ぶかしが入るという素敵な演出つきです💦
誰もいないところではめちゃくちゃ特別感があっていいのですが、これってオフにしたりは出来ないのかな?
まとめ
いやー、たった1日だったので感じられることも限定的だったと思いますが、たくさんの感動を与えてくれる素晴らしい車でした🥰
以前に素のケイマンと991に乗ったこともありますが、今回初めて「次元の違う車に乗った」と感じました。
それだけポルシェとしては「GT4」というグレードには特別な味付けをしていると言うことですね!
軽量な車両でありながら、まるで大型トラックくらいのとてつもないエネルギーの車を運転しているような気にさせてくれました。
ただ、乗っていてとても楽しいのだけど、「日常の足」という側面を兼ねる場合はGT4じゃない方がいい気もしました。
低い車高で入るお店が限定され過ぎることや、爆音過ぎる排気音など、あまりにも非日常過ぎる要素が満載かもですね😅
自分の中では車と言うより、「運転できるアトラクション」という言葉がしっくりきます。
乗りやすいけど日常の足ではない、「走ることが目的の紳士の遊び道具」と感じました。
ということで感じたことをお伝えできればと思って少しネガっぽいことも書きましたが、自分としてはこの車のことは大好きです🥰
素のケイマンと比べてみて、これじゃなくてもいいかなと思いたかったけど結果として「これじゃなきゃヤダ!」と思うことになりました笑
NDロードスターを試乗した時はあんまり好みではなく、「世間で絶賛されている車が好きじゃないなんて、実は自分てスポーツカーが好きじゃないんだろうか」なんて思ったりもしましたが、ケイマンGT4に乗って「やっぱりスポーツカーが大好きだ」と改めて認識しました。
たしかに高性能過ぎて乗せられてる感も感じますが、一度手に余る高性能車を体験して、それに飽きたら扱いやすくて運転が楽しい車に行くという流れもいいかもしれませんね。
現状購入できる資金の目処は立っていませんが、人生の目標として本気で頑張ろうと思えました!
最後まで見てくださり、ありがとうございます!
ではでは🤚